総合的害虫管理(IPM; Integrated Pest Management)とは、害虫の防除に関し、利用可能なすべての防除技術を利用し、経済性を考慮しつつ、適切な手段を総合的に講じる防除手法のことである。
防除対象種の個体群動態(集団全体の振舞い)を考慮しつつ、化学的防除、物理的防除等、環境整備を矛盾無く組み合わせることで、 人の健康に対するリスクと環境への負荷を軽減あるいは最小限にし、害虫の密度を経済被害を生じるレベル以下に抑えようとするものである。
もともと総合的害虫管理の概念は、農林水産省による農業従事者への実践指針として示されたもので、近年は病院や超高層建築物などといった、 建築物管理上の消毒や害虫防除においても取り入れられるようになっています。
より防除効果を安定させ、環境への負荷も少ない防除方法として、IPMが注目されています。