■ISO-International Organization Standardization(国際標準化機構)
ISOとはInternational Organization Standardizationの略。(国際標準化機構)アイ・エス・オ−またはイソともいう。 ISOは「商品とサ−ビスの国際的な交換を容易にし、知識・科学・技術・経済に関する活動において国際的な協力を助長するために、 国際的な規模で標準化とこれに関する諸活動を発展・促進させること」を目的としてスイスのジュネ−ブに設立された民間の団体である。
ISO 9001の目的
ISO 9001の目的は、単に『良い製品を作ること』のみではなく、『よい製品(サービス)を作る(提供する)ためのシステムを管理すること』です。 『よい製品・サービス』とは、『顧客の要求する製品、サービス』のこと。 つまり、ISO 9001とは、よい製品やサービスを提供することで、『お客さんに満足してもらうこと【顧客満足】』を目指す仕組み(システム)です。
ISO 9001のシステム
『よい製品、サービスを提供する』ために、ISO 9001では、製品・サービスの『結果』ではなく、提供されるまでの『プロセス(過程)』を重視しています。 結果にたどり着くために、どういった原因があるのかをチェックしたり、どこに問題があるのかをチェックすることが求められています。 これを『プロセスの監視』といいます。
ISO 9001取得でクレーム(不良品)は0になるのか?
ISOを取得していることと、不良品が発生するかどうかは関係ありません。製品回収が多い会社でもISOは取れます。 そもそも、『不良品の発生率』のみで判断するのは正しいといえません。業種や会社の状態によって、不良品の発生率は異なるからです。 ISOが目指しているのは、不良品を0にすることではなく、『不良品を0に近づけるための仕組みを作っていく』ことです。ISOシステムは『不良品やクレームは発生する』ことを前提に構築します。
クレーム(不良品)「ゼロ」に近づけるためには・・・
ISOで大切なのは、『製品の良し悪し』ではなく、各工場での運営の仕方、本社での取り組みなどがルールどおりに出来ているかどうかです。 不良品が発生しても、それを速やかに回収できる仕組みがあることが大事です。 不良品が発生したら原因追求をし、改善に結びつけます。 そして、『少しずつ改善していく仕組み』を社内に根付かせていくことで、『継続的に改善』していきます。 ISOを構築しても、1年、2年では大きな変化は見られないかもしれません。 けれども、『常に会社が良くなるようにルール改正をする』仕組みをつくることで、会社は少しずつ良い方向に変わっていく、これがISO 9001の考え方です。
ISO 14001の目的
ISO 9001にプラスして、組織(企業・自治体など)の事業活動により発生する環境への影響に対して改善を求め、 環境に負荷をかけない事業活動を継続的に行うように求めた規格。個人に比べて環境に対する負荷の大きい企業(組織)が、 環境へ負荷をかけない仕組み作りを構築する必要があります。それを国際的な規格として制定し認証するような仕組みにしたものが ISO 14001です。
ISO 14001認証取得のメリット
−消費者・取引先からの信頼獲得−
環境への取り組みを実施している企業であることの証明により、認証取得していない企業に比べ社会的に信頼のおける企業だと高く評価され、一般消費者や取引先に対して、競合企業との差別化を図ることができます。
−環境意識の向上〜社員の意識改革−
環境に対する社員の意識改革により、積極性・協調性向上につながります。
−省資源・省エネルギーによるコスト削減−
環境保全活動として廃棄物やエネルギー等、環境負荷を低減・削除することによりコスト削減につながります。
−行政の入札条件で有利・経営効率化−
取引先との円滑な関係が保持され、行政の入札条件で有利になります。